15周年企画だそうで、一枚のイラストを元に電撃作家達がお話を書いた短編集。
短編集ってことで、ちょっとした移動の合間に一本読めたり手ごろなサイズ。
しかし、数が多いので本自体のボリュームはなかなかのもの。

各々の作家の個性が出ていて面白い。
王道あり、変化球あり。飽きさせない構成になっている。

個人的には、『シンデレラ』岩田洋季、『ラブレターズ』うえお久光、『恋愛の神様』有川浩辺りがお気に入り。
特に、シンデレラはちょっと自分の学生時代を思い出して軽く凹んだ。
それでも、一番のオススメではある。

お気に入りの作家がいたらそのために買うっていう層が居そうな本だけれど、
それでなくても十分面白いんじゃないかな。

随分放置していたのだけれど、最近ようやく読了。

この作者の書く話は、毒にも薬にもならないので、頭空っぽにしてぼーっと読むのが正しいスタイルなのだけれども、今回のお話は最終巻と言うこともあってシリアス風の味付けがなされている。
が、それでも内容は軽い、ひたすらに軽い。
で、軽いまま終了。

正直にいうと、コレが7巻まで続く理由が判らなかった。
なんとなく惰性で読んでしまったけれど、そんなに売り上げよかったのだろうか。

同じ作者の「乃木坂春香の秘密」はあまりにあからさま過ぎてもう読んでいないのだけれど、アレも本当に毒にも薬にもならない。
でもアニメ二期やるって話なんだよなぁ……

ちょっと古いけれど、2chで良作という評価を見たので手を出してみた。

端的に言ってしまえば非常に地味。
短編集ということもあって、あまり深く凝った話はないのだけれど、
なんというか、文章が丁寧で素直な印象があって綺麗に頭に入ってくる。
主人公は異能な存在ではあるものの、性格には強烈な個性はないのだけれど、
それがこの作品の程々の現実味を帯びた雰囲気作りに一役買っている。

上手くいえないけれど、確かに良作。
短編集だけれど、主人公の心の移り変わりがきちんと描かれているのは好印象。

巷でなにかと話題になっているようだったので読了。

一言で言うと、本当にライトなライトノベルっていうことになるんだろうか。
ジョルジュ長岡を敬愛してる主人公って言うのは良くも悪くも想定外。
2chネタをふんだんに盛り込む点なんかは好みが分かれそうだけれど。
乃木坂春香の秘密と同じような、毒にも薬にもならない本当に箸休め的な作品だと思う。
現実のネット由来のネタを取り除くと、ものすごく薄くなりそうだ。

苦悩だとか深みだとか、そういった重さとは無縁の本当に軽いライトノベル。
さくさく読めるので、小一時間で読み終わる。

続編出ているらしいのだけれど、ネット系のネタが原因で今ひとつ物語に入っていけなかったので、続きは読まないだろうなぁ……

新人さん?らしい。とはいっても、第三回MFJの選考だから、もう一年近く前の作品になる。
まぁ、新品ではなく中古を漁るので仕方がないといえばないのだけれど。

んで、感想など。
淡々と、ひたすら淡々と描かれる優しい世界。とでも言おうか。
「暗闇にヤギを探して」の雰囲気を更に薄めたような透明感も心地よい。
泥臭い心情吐露な描写とか、挫折とかそういったものはこの作品には必要ないんだろうなぁ。
この作品のすっと入ってきて、さらりと溶けてゆくような感じは非常に好きだったりする。
総じてそれを薄っぺらいという人がいるのも事実だけれど。

強烈なインパクトはないけれど、安心して読んでいられた。
分類としてはSFでありSF(すこしふしぎ)であり、純愛物になるんだろうか。
この作家さんにはこの路線でいってくれるといいなぁ。